山口宇部有料道路の無料化/未来につながる借金なのか?~「第三セクター等改革推進債」
▲ 建設が進む山口宇部道路「朝田インターチェンジ(IC・仮称)」
(山口市朝田高井)
巷では、2011・山口国体の開催に向けた環境整備が、着々と進んでいる。
そんな中で、高度経済成長期でいう「国体道路」に位置付けられる、
「山口宇部道路」(山口県道6号山口宇部線)の工事の進捗も順調のようだ。
その山口宇部道路に接続(※)される、「山口宇部有料道路」が無料化されることについては、今年1月25日に山口県知事の定例会見で発表されている。
※ 山口宇部有料道路の延伸
その無料化の経緯については、山口県土木建築部監理課がつい先日の5月2日にリリースした発表内容が分かり易い(分かりにくいかも)ので、そちらを参照されたい。
■ 三公社の廃止に向けて-将来の世代に過大な負担を先送りしないために-
■ 公社改革・山口宇部有料道路(有料道路無料化と山口県道路公社の廃止について)
ここでポイントなのが、「第三セクター等改革推進債」(以下、三セク推進債)の存在である。
今回の山口県の公社改革において活用される、この三セク推進債、聞こえは良いが結局「借金」である。
県は、「今後膨らんでいく債務を未来に残さないため」と説明しているが、では、平成13年3月に「山口きらら博」(JAPAN EXPO 2001)の開催に合わせた拡幅工事(4車線化)は、果たして正しいものだったのか、といった「検証」については、一切触れられていない。
具体的な検証もなしに、「未来に借金を残さない」という大義名分で、結果、「借金を借金で返済する」という雪だるま式の債務返済で果たして良いのであろうか。
もっと、道路を活用する施策やアイデア、キャンペーンなどを、行政サービスとして手を打ってきたのか。
【計画的なようで、実は無計画な行政】に、疑問を持たざるを得ない。
ちなみに、同じように「三セク推進債」を活用して、公社を廃止する千葉県千葉市の熊谷市長のブログには、借金の返済方法について詳しく説明されている。
■ 第三セクター等改革推進債を活用し、土地開発公社を早期解散します
(熊谷俊人 千葉市長の日記・Blog)
一市民としての個人的な感情としては、「有料道路が無料になるから便利だねぇ」という気持ちはあるが、冷静に考えると、税金として跳ね返り、未来への借金となることを考えると、(正直なところ)素直に喜べないのは、誰とて同じであろう。
追記:無料開放/平成24年(2012年)3月28日・水曜 午前0時より
(2012.3.27)
http://www.facebook.com/kitao777
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